新垣結衣が挑む“正欲”の衝撃：10年ぶり主演映画の全貌

新垣結衣が10年ぶりに映画主演を果たした『正欲』が話題を集めています。直木賞作家・朝井リョウの衝撃作を原作に、岸善幸監督が繊細かつ大胆に映像化。多様性と孤独を描くこの作品で、新垣はこれまでのイメージを覆す難役に挑戦。共演者や役作り、公開日、試写会情報まで、気になるポイントを徹底解説します。

新垣結衣が演じる“桐生夏月”とは？内容とネタバレ解説

映画『正欲』は、社会の常識から外れた人々の孤独とつながりを描くヒューマンドラマです。新垣結衣が演じる桐生夏月は、水に対して性的な興奮を覚える特異な性癖を持つ女性です。孤独な日々を送る彼女が、同じ性癖を持つ佐々木佳道（磯村勇斗）と再会し、互いに支え合う様子が描かれます。物語は、彼らが社会から理解されず、ある事件に巻き込まれることで大きく変わります。夏月と佳道が自殺を試みる中で偶然再会し、共に生きる道を選ぶ展開は心に響くものです。

監督・脚本は誰？岸善幸×港岳彦のタッグが生む深み

本作の監督は『あゝ、荒野』『前科者』などで知られる岸善幸氏です。脚本は港岳彦氏が手掛け、原作の重厚なテーマを映像化するために大胆な再構成を行いました。岸監督は「社会から普通ではないと見なされる人々の、真摯なつながりを描こうと思った」と話しています。水の描写を通じて登場人物の内面を繊細に表現し、モノローグを最小限に抑え、俳優の表情や間で物語を語らせる演出が高く評価されています。

豪華キャスト陣と配役：新垣結衣×磯村勇斗×稲垣吾郎

主演の新垣結衣に加え、共演者も実力派揃いです。水フェチの同級生・佐々木佳道を磯村勇斗が演じ、繊細な演技で観客の心を掴みます。検事・寺井啓喜役には稲垣吾郎がキャスティングされ、社会の“普通”を象徴する存在として物語に緊張感を与えています。その他にも、佐藤寛太、東野絢香、山田真歩、宇野祥平らが脇を固め、それぞれの背景と葛藤が丁寧に描かれています。キャストの化学反応が作品の深みを支えています。

公開日・試写会情報：東京国際映画祭で話題沸騰

『正欲』は2023年11月10日に全国公開されました。公開に先立ち、第36回東京国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、最優秀監督賞と観客賞をダブル受賞しました。試写会では「今だからこそ作る意味がある作品」との声が多く寄せられ、社会的テーマに対する関心の高さが伺えました。上映後にはキャスト陣による舞台挨拶も行われ、新垣結衣の10年ぶりの主演作として注目を集めました。

新垣結衣の役作りとコメント：イメージを覆す挑戦

桐生夏月という難役に挑む新垣結衣は、「自分が想像しえない世界は確実に存在し、そこに生きる人々がいる。それがどういうことなのかを常に考えながら撮影しました」と語っています。これまでの“清純派”イメージを覆す役柄に対し、繊細な感情表現と静かな強さを見せ、女優としての新境地を切り開きました。監督からも「静かな雰囲気の中に強さがある」と絶賛され、観客からは「新垣結衣史上最も深い演技」との声も寄せられています。

まとめ

『正欲』は、新垣結衣の10年ぶりの主演作として、社会の“普通”に疑問を投げかける衝撃作です。岸善幸監督の緻密な演出と豪華キャストの熱演が融合し、観る者の価値観を揺さぶります。役作りに込められた新垣の覚悟と、作品が描く“つながり”の意味は、今を生きる私たちに深い問いを投げかけてくれるでしょう。この映画はぜひ観る価値があります。