赤ちゃんの頭蓋骨に気になる段差がある

悩みごと

段差が出来る理由は?

 パパやママがふと、自分の子どもの頭をなでてた時、赤ちゃんの頭蓋骨に段差があったりしませんか?特にぶつけたわけでもなく、よくわからないけど段差があったと気が付く方も多いのではないでしょうか?通常ですと、赤ちゃんの頭の骨は何枚かの骨に分かれていています。イメージとしては脳の上で島のように浮いている状態となっています。赤ちゃんの脳は生まれてから約1年で、出生時の2倍ものサイズに成長します。そのため、脳の成長に合わせて頭蓋骨の段差の部分が広がっていくようになって、最終的にはこの段差の部分が癒合(この場合は骨同士が接着すること)して、強固な頭蓋骨が作られるようになっているのです。しかし何も知らないで、赤ちゃんの頭に段差があったら自分の子は大丈夫なのかと、気になってしまいますよね。残念ながら、「全く心配しないで平気」とは言い切ることが出来ないのです。

後頭部、前頭部の段差について

 赤ちゃんの頭に現れる段差による影響についてお話します。まず、赤ちゃんの後頭部にある段差は、「位置的頭蓋変形症」に影響がある段差だと言えるかと思います。位置的頭蓋変形症とは、生活習慣などの外的要因により起こる頭蓋骨の変形の事です。変形の程度にもよりますが、みなさんが良く知っている「絶壁」と言われる頭の形に変形してしまう症状です。赤ちゃんの前頭部の段差は「頭蓋骨縫合早期癒合症(ずがいこつほうごうそうきゆごうしょう)」に影響がある段差だと言えるかと思います。頭蓋骨縫合早期癒合症とは、病気が原因となり頭の形が変形してしまい、通常よりも早いタイミングで頭蓋骨がくっついてしまう状態の事を言います。また、単純性の頭蓋骨縫合早期癒合症と言うのもあり、病気の認定はされているけれど、原因がはっきりしないという場合もあるそうです。生活習慣でできてしまう頭の形の歪み(絶壁頭)の場合は、生後直後から1歳〜2歳くらいまでの間に脳みそがどんどん大きく成長していきます。赤ちゃんの頭蓋骨はいくつかのパーツに別れた状態になっていて、パーツごとの隙間は空いていて脳の成長に伴い、頭蓋骨のサイズも大きくなっていくように作られています。そのため、赤ちゃんの頭蓋骨は2歳頃までは柔らかい状態で、外部からの圧力などの影響をとても受けやすい状態になっています。なので、生活習慣によって出来る頭の形の歪みの一つとして良く知られている、「絶壁頭」は、いつも同じ方向を向いて寝る事で、クセが出来てしまい頭の形にも影響が出てしまった状態です。

頭蓋骨縫合早期癒合症のサインとは

 頭蓋骨縫合早期癒合症のサインとしては、残念ながらこれと言ったサインがないのが現状です。理由としてあげれるのが、乳幼児の定期検査などで行われる頭囲のサイズ測定だけでは発見しにくいという事と、大泉門などの頭蓋骨を触診できる専門医がとても少ないという事が原因となっているのではないでしょうか?なので、パパやママが「なんかちょっと我が子の頭の形は変なのかも?」と思ったら、医者に相談したり専門医に相談してみてください。医師への相談で発覚することが多いようです。頭蓋骨縫合早期癒合症は、脳の成長過程であるのにも関わらず、頭蓋骨の癒合部分が早くに固まってしまう病気です。そのため、まだ癒合していない部分の一部が出てきたり、逆にへこんでいたりと頭蓋骨の内でお互いに圧力がかかることで、頭がいびつな形になってしまいます。なので、パパやママは日ごろから頭の形を見ているだけではなく、触って確認することが大切かと思います。この頭蓋骨縫合早期癒合症に関しては、手術によって治療する事が可能とされています。また、生活習慣によって出来た歪みについても、矯正ヘルメットによる治療が可能となっています。頭蓋骨縫合早期癒合症のサインは非常にわかりにくくて、乳幼児検診では”経過観察”扱いを受ける事が数多くあります。専門医などを自ら調べて直接相談するのが結果として早く治療に入れる可能性が高いので、パパやママの「ちょっと気になる」という勘を信じて、気になるようでしたら早めに受診しましょう。

まとめ

 赤ちゃんの頭蓋骨は柔らかいため、外部の影響を受けやすいです。日ごろから子どもの頭に歪みがないか、不自然におうとつがあったりしてないかなど、パパやママは手で触って確認をしてあげてください。よく「成長の過程でそのうち治っていく」と言う方もいますが、あくまでも素人意見です。その情報に流されて、後になって治療するのには遅すぎたと後悔してしまっては遅いです。頭蓋骨が固まってしまう前に対応することで、大きく改善することが出来るかもしれないので、何か気になったらなるべく早めに専門医や小児科を受診してください。

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