無限ホンダ販売終了はなぜ？現在の状況やパーツ入手方法を解説

ホンダ車専門のカスタムパーツメーカーであり、モータースポーツ界でもその名を馳せる「無限（MUGEN）」。かつてF1の世界で「無限ホンダ」として快進撃を続けた記憶は、今なお多くのクルマ好きの心に刻まれています。しかし、最近では「無限ホンダはもうないの？」「販売終了したの？」という声を聞くことがあります。この記事では、無限ホンダ（株式会社M-TEC）の現在の状況から、なぜ販売終了と言われるのか、そして今でもパーツを買える場所や2026年に向けた最新情報まで詳しく解説します。

無限ホンダは販売終了した？現在の本当の状況

結論から申し上げますと、「無限（MUGEN）」というブランド自体は販売終了しておらず、現在も精力的に活動を続けています。

しかし、なぜ販売終了という噂や誤解が広がっているのでしょうか。それには、いくつかの大きな「区切り」が関係しています。

まず、F1などのトップカテゴリーにおける「エンジンサプライヤーとしての無限ホンダ」は、2000年代にその役割を終えています。ホンダ本体のモータースポーツ戦略の変化に伴い、直接的なエンジン供給からは撤退したため、当時の熱狂を知るファンから見れば「無限ホンダが終わった」と感じられるのは自然なことかもしれません。

また、かつて販売されていた伝説的なコンプリートカー（シビック MUGEN RRなど）や、古い車種向けの専用パーツが次々と製造終了・販売終了となっていることも、この噂に拍車をかけています。しかし、現行のホンダ車（シビック、ステップワゴン、ZR-Vなど）向けには、今でも最新の無限パーツが次々と開発・販売されており、ブランドは健在です。

無限のパーツやコンプリートカーが販売終了と言われる理由

無限の商品ラインナップにおいて、特定のアイテムが「販売終了」となるのには、メーカーとしてのこだわりと現実的な事情があります。

圧倒的なこだわりによる量産性の低さ

無限がかつて発表したコンセプトモデルの中には、あまりにも高い技術と高価な素材（ドライカーボンなど）を多用したために、市販化が見送られたり、極めて少数の限定販売で終了したりしたものがあります。例えば「CIVIC TYPE R MUGEN RC20GT」などは、その究極すぎる仕様ゆえに一般的な量産が難しく、結果として「販売されない＝終了した」という印象を与えました。

車種ごとのパーツ供給期間

無限のパーツは、ベースとなるホンダ車のモデルチェンジに合わせて生産が行われます。旧型モデルとなった車種のパーツは、一定期間が経過すると順次「在庫限りで販売終了」となります。特に、エンジン内部のチューニングパーツや、専用設計のエアロパーツなどは、金型の維持や原材料の確保が難しくなり、再販が困難になるケースが多いのです。

無限ホンダのパーツはどこで売ってる？現在の入手方法

今でも自分のクルマを無限仕様にしたい、あるいは壊れたパーツを交換したいという方のために、現在の主な購入ルートをご紹介します。

全国のホンダディーラー（Honda Cars）

最も安心で確実なのは、お近くのホンダディーラー（Honda Cars）です。無限はホンダのワークスブランド的な立ち位置にあるため、多くのディーラーで純正アクセサリーと同様にカタログが置かれ、注文や取り付けが可能です。特に新車購入時に「無限パッケージ」として装着するケースは今でも非常に一般的です。

無限パーツ取扱店（プロショップ）

全国のカー用品店（オートバックスやイエローハットの一部店舗）や、チューニングショップでも取り扱いがあります。無限の公式サイトには「無限デモカー展示販売店」などのリストが掲載されており、実物を見てから購入したい場合にはこうしたショップを訪れるのがおすすめです。

オンラインショップと公式通販

楽天市場やAmazonなどの大手通販サイトには、ホンダ直系のショップや信頼できるカー用品店が出店しており、無限のエンブレム、シフトノブ、ドアバイザーといった小物を中心に多くのアイテムが販売されています。自宅にいながら手軽に正規品を手に入れられるため、DIYで取り付けを行うユーザーに重宝されています。

2025年から2026年に向けた最新の販売・再販情報

無限ホンダを巡る状況は、2026年に向けて新たな動きを見せています。

補修パーツの在庫状況と再販の可能性

2025年現在、無限は「MUGEN RR」や「CR-Z MUGEN RZ」といった過去の限定車の補修パーツについて、在庫リストを公開しています。これらは「在庫限りで再販予定なし」と明言されているものが多い一方で、一部の車種（シビック FD型など）用ベンチレーテッドバイザーのように、ファンの熱い要望に応えて価格改定の上で「販売再開」されたアイテムもあります。

2026年のモータースポーツとブランド展開

2026年は、F1のパワーユニットレギュレーションが大きく変わる年です。ホンダが再びF1へ本格参戦することを発表している中で、パートナーとしての無限（M-TEC）の役割にも注目が集まっています。これに合わせ、再び「無限ホンダ」のスピリットを反映した新しいパフォーマンスパーツや、次世代のEV・ハイブリッド車向けカスタムの提案が活発化することが期待されています。

旧車ファン必見！絶版パーツを探す際の注意点

すでに販売終了となっている古い無限パーツを中古市場（フリマアプリやオークション）で探す際は、以下の点に注意が必要です。

まず、無限製品はその人気の高さから、非常に精巧な「コピー品（偽物）」が出回ることがあります。特にエンブレムやホイール、エアロパーツなどは、本物と見分けがつきにくい低品質な海外製が存在するため、安すぎるものや信頼の置けない出品者からの購入は避けましょう。

また、経年劣化したプラスチックやゴム部品は、未使用のデッドストックであっても強度が落ちている場合があります。歴史的な価値があるパーツだからこそ、現在のコンディションを慎重に見極めることが、長く愛車を維持するコツです。

まとめ：無限ホンダの魂は今も走り続けている

無限ホンダが「販売終了した」という噂は、過去の象徴的な活動や一部の絶版パーツに対するものであり、ブランドとしての無限は今この瞬間もホンダ車にさらなる価値を与え続けています。

2026年に向け、ホンダ本体がモータースポーツの頂点で新たな挑戦を始める中、無限もまた、その技術力を背景に新しいファンを魅了する商品を生み出していくでしょう。

もしあなたが「無限のパーツが欲しい」と思っているなら、諦める必要はありません。現行車用ならディーラーへ、旧車用なら在庫リストや信頼できる中古ルートを根気よく探せば、あの黄金の「無限」ロゴを愛車に輝かせることは可能です。無限の挑戦に終わりはありません。

次は、無限が新しく手掛けている「新型フリード」や「シビック（RS含む）」専用の最新エアロキットの空力特性や、サーキット走行を前提としたサスペンションキットのセッティング方法について、さらに詳しくお伝えしましょうか。